経堂にあるクラフトビール醸造所 後藤醸造さんがビールを作る際にでるモルトかすの処分に困っていることをアーバンファーマーズクラブの仲間から聞いたのは、3月初めのこと。世田谷の有機農家さんにご相談してみたところ「畑で堆肥にできるんじゃない?」と実験プロジェクトにご協力いただけることに!
それから3ヶ月、いよいよ世田谷から出たモルトかすを栄養にしたエダマメの収穫の時がやってきました。夏の風物詩、ビールとエダマメ@世田谷を よりおいしく味わっていただけるためのレポートをお届けしま〜す。
醸造所から絞ったばかりのモルトかすを引き取ってきたのが4月初め。発酵を助ける素材を入れて温度管理しながら、タンクで密閉。数日後、発酵が終わったのを確かめてビニールハウスの中で乾燥させます。触るとこんな感じ。サラサラでしっとり、かすかにビールの香り。
農家さんが10年かけて育てたふかふかの畑に、さらにモルトかす堆肥をすき込んでいきます。足跡の深さから、土のふかふか具合が伝わるでしょ。
堆肥を畑になじませる期間は、エダマメの苗作り。5月中旬、別の畑で育てていた苗をひとつひとつ大切に植えていきます。もちろん全部手作業!
さやがいい感じでふくらんできたものから、いよいよ6月下旬エダマメの出荷です!ひと足早くお味見をさせていただいたのですが、味も香りも濃い〜!この農家さんのエダマメは毎年楽しみにしているファンの方も多いのだそう。世田谷での販売は、八百屋旬世さんで、このパッケージ(「EBISAWA OFP」「せたがやそだち」「東京エコ100(農薬・化学肥料不使用)」を目印にして探してみてくださいね!
そして、後藤醸造さんでは、7月10日〜14日に開催されるオープン3周年イベントで、このエダマメとビールのゴールデンコンビがいただけるかも?
「今年の夏は、ビール風味のエダマメですね!?」の私の言葉に農家さんは「土に本当の意味で モルトかすの味わいが溶け込むまでには5年くらいかかるんだよ」って。農業って1年ごと、数年単位で結果を待つお仕事なんだなぁ、とまた学びが深くなったのでした。
農家さんの頭の中ではもう、次の季節の堆肥の配合や作付けプランが進行しているようです。次はなんだろ?
ともあれ今年の夏は、後藤醸造さんと地元農家さんが出会って、エダマメが育ち、地元世田谷のみんなで味わう、友産友消 元年になりそうです。